社会人口統計学的要因とオピオイド使用との関係を探るAll of Us研究プログラム
[本研究の目的】(https://doi.org/10.1371/journal.pone.0290416)は、All of Us Research Programの調査データと電子カルテ(EHR)データを用いて、オピオイド使用の有病率と社会人口統計学的特性との関連を推定することである。このプログラムには多様な米国人参加者が登録されており、オピオイド使用の問題をよりよく理解するまたとない機会を提供している。
結果
- 路上オピオイド使用の生涯有病率は4%、処方オピオイドの非医療用使用は**9%**であった。
- 男性は生涯オピオイド使用のオッズが高かったが(aOR:1.4~3.1)、現在処方オピオイドを非医療用として使用しているオッズは低かった(aOR:0.6)。
- その他の人種・民族グループの参加者は、非ヒスパニック系白人の参加者と比較して、生涯使用オッズは減少した(aOR:0.2~0.9)が、現在の使用オッズは増加した(aOR:1.9~9.9)。
- 外国生まれの参加者は、米国生まれの参加者と比較して、オピオイドの使用およびオピオイド使用障害(OUD)の診断のリスクが低かった(aOR:0.36~0.67)。
- 男性、若年、白人、米国生まれの参加者は、OUDを有する可能性が高かった。
結論
All of Us研究のデータは、米国における処方オピオイドの受領、OUDの診断、オピオイドの非医療的使用の有病率を監視するための全国的傾向の指標として使用することができる。このプログラムでは、EHRデータを含む健康関連データをルーチンに収集する縦断的デザインを採用しており、長期にわたるオピオイドに関する重要な臨床情報を提供することで、文献に貢献することになる。加えて、これらのデータは、全国的な調査データでは十分にカバーされていないグループを含む多様な集団におけるOUDの有病率の推定を改善する。